実際にはウツ病の定義には入らないけれども、ウツと似た症状を訴える患者を「ウツもどき」と定義し、
なぜそういう症状が起こるのかを議論した本。
おもしろかった。
最近の日本でよくみかける、他人に対する完璧主義というか減点主義というか、
そういう思想が「ウツになりたい」病を生んでいるという。
たとえば、
「~すべきだ」が多いとか、一つミスがあると一斉にバッシングするとか。
そして、大きな原因の一つが「ポジティブシンキング」だという。
たぶんこれは本当のポジティブシンキングじゃなくて、
「ポジティブとみられようとするシンキング」というのが正しそう。
つまり、内面は落ち込んでいるけれども、外面では明るく振る舞うというやつ。
この内面と外面の差、認知的不協和がストレスの原因だという。
暗い顔してるとノリが悪いとか言われるけれども、
べつに暗い顔してもええやんかと思えない場合に、
合理的理由としてのウツになりたくなるらしい。
で、常に明るいわけがないんだから、
色見本を毎朝見て、今日はこんな色という色を
毎日選ぶというセルフカウンセリングが勧めれている。
これによって、
「自分の気分というものは常にうつろうものだ」
という事を自覚して、落ち込むときはちゃんと落ち込めるようにしようという。
周りに結構こういう人多いから、この本は薦めてみてもいいと思った。
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